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  • 長年にわたり不当な価格協定を結んできたプロパンガス業界の特徴について
    不当な価格協定を結んできたプロパンガス業界の特徴多くの消費者はプロパンガスは公共サービスであると誤解しており、これを利用して一部のプロパンガス会社は長年にわたり不当な価格協定を結び利潤を上げてきました。 つまり、プロパンガスの場合、消費者は供給業者を自由に選ぶことができますし、料金交渉も可能です。プロパンガス料金が都市ガスよりも高い理由は、プロパンガス会社が互いに価格協定を結んで、零細な会社でも生き残れるような高い料金設定を行っているからです。都市ガスは公共サービスなので供給業者を自由に変更できませんし、料金についても供給業者が一方的に決めて消費者に価格交渉の余地はありません。このページでは長年にわたり不当な価格協定を結んできたプロパンガス業界の特徴についてわかりやすく解説します。プロパンガス会社同士の価格協定についてプロパンガス料金は火力の違いを考慮しても、都市ガス料金の1.5倍~2倍は高いと言われています。プロパンガス料金が高い最大の原因プロパンガス業界ではプロパンガス会社同士が価格協定を結ぶことが当たり前になっていたからです。価格協定があるとプロパンガス料金は、高コスト体質の零細のプロパンガス会社が経営を維持できる価格水準(適正な水準からすると30%程度高い)に設定されます。大量仕入れによりプロパンガスを安く仕入れることができる大手プロパンガス会社は、本当はより安い料金(適正価格)で消費者にガスを販売できます。しかし、そうすると系列の零細ガス会社が食べていけなくなるので、そういったガス会社のお客を奪わないようにわざと高い値段でガスを販売します。他の業界では政府や消費者からクレームが入るのでこのような価格協定は行われません。しかし、プロパンガスは公共料金であるという誤解が広がっていたため、消費者からクレームが出にくく、それをいいことに平気でこのような価格協定が行われていました。プロパンガス業界はどのような業界か全国には約21,000社のプロパンガス会社があると言われています。そのうちの約77%に当たる16,000社は従業員が1名から6名の零細企業です。また、全体の62.5%が、顧客数が750件未満の会社となっています。プロパンガス業界では、上位3社の販売量が市場全体の販売量に占める割合は13.5%と低い数字となっています。従って、プロパンガスの多くは大手企業ではなく、中小・零細企業によって販売されていることになります。企業名販売量シェア第1位 岩谷産業1,376,000トン7.06%第2位 エネサンスホールディングス635,000トン3.26%第3位 日本瓦斯620,000トン3.18%第4位 伊藤忠エネクス569,000トン2.92%大手石油会社の販売量については2014年度版LPガス資料年報(石油化学新聞社出版)を、シェア計算の基礎となる販売総量は2015年度版日本LPガス協会統計資料を用いました。零細企業が残ったのは価格協定のため大手プロパンガス会社は、プロパンガスを大量に仕入れて仕入単価を下げることができるので、安い価格でプロパンガスを供給できます。一方で、零細な会社だとプロパンガスの購入量が少ないために仕入単価が高くなり、それを反映して消費者に請求するガス料金が高くなります。プロパンガス料金は自由料金ですので、大手プロパンガス会社が安い値段で消費者にプロパンガスを販売することができないことはありません。しかし、大手ガス会社が消費者にプロパンガスを販売する際には、わざと零細のプロパンガス会社の販売価格に合わせて適正水準よりも高い価格を設定しました。大手プロパンガス会社が安い価格でガスを販売すれば、零細なガス会社は顧客を奪われて経営が成り立たなくなり、最終的には倒産してしまいます。公正な価格競争が行われていれば当然倒産しているはずの零細なプロパンガス会社が、競争が制限されていたためにこの業界では多数生き残っています。他人の顧客は取らないという習慣この他、プロパンガス業界には他人の顧客を取らないという習慣があります。その習慣によって、プロパンガス料金が高いからいってガス会社を切替えようとしても、変更先のガス会社が新規契約を拒むということもあるようです。このことも、プロパンガス料金が適正な水準よりも高くなる一つの原因となります。公正な競争が実現しなかったプロパンガス業界昔は個人経営の駄菓子屋さんや雑貨店がどの街にもたくさんありましたが、現在は大手のコンビニやスーパーにほとんどが置き換えられました。しかし、ガス業界では競争制限があったのです。 小売業界で公正な価格競争が行われた結果です。もし、小売業界もプロパンガス業界のように競争制限が行われていたら、多くの零細小売店が残っていたでしょう。全国展開するイオンなどの大規模小売店が、地元の零細商店に合わせて商品の値段を高く設定していたら、現在でも地元の商店街は昔と変わらなかったでしょう。プロパンガス業界では、大手プロパンガス会社は零細業者の経営破たんを防ぐという名目で、自分が直接消費者にガスを売る場合には適正な水準より高い値段を付けました。そうすることで、零細小売店は自分の顧客を奪われることはないし、大手ガス会社の方も価格操作だけで利潤が増えるので、双方にメリットがありました。技術革新や経営革新等の正当な努力の結果利潤が増大するのはよいことですが、価格操作によって利潤を上げることは、結局消費者がツケを払うので望ましいことではありません。公正な競争で安価な価格と多様なサービスが実現する小売業界において競争制限が行われて零細な個人経営の商店が多数生き残っていれば、供給者側にとっては自分のお店が潰れないのですから当然メリットはあります。しかし、消費者の側からすると値段は高いしサービスは悪いしデメリットの方が多いでしょう。現在、それらの零細小売店はほとんどコンビニやスーパーに置き換えられていますが、そのおかげで、消費者は安価な価格と多様で便利なサービスを享受できています。価格競争が制限されるツケは消費者が支払うプロパンガス業界には、大手ガス会社が零細ガス会社に合わせてわざと高い料金を設定しているため、価格競争が起こらず平均的なガス料金が高くなるという特徴があります。大手ガス会社が本来の安い水準でプロパンガスを消費者に販売していれば、零細なガス会社は経営が成り立たず倒産してしまいます。しかし、消費者の立場からするとより安いガス料金で利用できるようになるというメリットがあります。高コスト体質のガス会社が多数生き残ることは、供給側としては会社が倒産せずに存続するのでメリットがありますが、そのツケは高いガス料金を負担する消費者が負います。 オール電化の普及や都市ガスの自由化で業界の周辺環境が激変プロパンガスの周囲の環境が一昔前のまま永久に続くのであれば、このまま価格競争を制限し零細企業を温存し高いプロパンガス料金を消費者に請求し続けても大丈夫でしょう。しかし、オール電化の普及でプロパンガスから電力に家庭で使うエネルギーを切替える動きも活発化しています。また、2017年4月に都市ガスが自由化され、都市ガス料金も公共料金(規制料金)から自由料金に変更されます。こういったプロパンガスの代替エネルギーの変化で、プロパンガス業界が古い体質のままでは、顧客を都市ガス会社や電力会社に奪われてしまう状況となりつつあります。昔、スーパーなどの大規模小売店が進出する際、昔からの零細商店の組合が顧客を奪われるからといって反対することがよくありました。大規模小売店の進出がないと、地元の商店主たちは顧客が奪われないのでよいのですが、町全体が遅れてしまい大規模小売店が進出した隣町に顧客を奪われてしまいます。プロパンガス業界内にも、古い体質を是正しないと他の代替エネルギーに消費者を奪われてしまうという危機感が広がったようです。プロパンガス料金に関する法改正で料金が透明化され料金が下がる2017年6月に液化石油法の改正でプロパンガス料金の透明化が実施されます。これによって利用者がプロパンガス会社の不正な値上げを見破ることが容易になり、悪徳なプロパンガス会社が利用者が知らないことに付け込んで料金を誤魔化すことが難しくなります。プロパンガス会社を切替えて料金を安くする動き最近はインターネットで、プロパンガス会社を切替えてプロパンガス料金を引き下げる手続きを支援するサイトがたくさん出ています。この動きは、高い料金がガスを販売する会社から、価格操作を止めて適正な価格でガスを消費者に販売することに合意した会社に、ガス契約を切り替えるというものです。プロパンガス会社を切り替えてガス料金を下げる運動は、プロパンガス業界に対して公正な価格競争を導入するきっかけとなるでしょう。 関連記事⇒プロパンガスの適正料金とは何か?|適正料金の調べ方教えますプロパンガス切り替えサイトの普及でプロパンガス業界は変わる!公正な価格競争が実現すれば、そういった悪しき習慣が廃除されプロパンガス業界の体質が他の代替エネルギーに負けないようなものに強化されます。高すぎる料金の他にも、ガス会社の料金請求書を見ると、電気・水道・都市ガス・携帯電話等のそれと比べると古くさくてだいぶ見劣りがします。長年にわたる不適切な取引慣行によって他のサービスと比較して時代遅れとなってしまった感のあるプロパンガス業界ですが、今後は改善されていくことが期待できます。プロパンガス切り替え支援サイトの普及は公正な価格競争を推進し、プロパンガス業界の体質改善に貢献するでしょう。プロパンガスで多い契約トラブルプロパンガスの契約トラブルで実際に多いのが、こういった「契約した時は安かったけれど、半年で急激な値上げをされる」という問題です。(国民生活センターの記事はこちら⇒)プロパンガスの料金比較サイトの「エネピ」は、不当な値上げがないように監視してくれる、「エネピあんしん保証」があります。ご契約後に万一「値上げ行為」があった場合はガス会社との連絡対応サポートさらにご契約後1年以内の「値上げ」はいかなる理由があっても差額分相当を補償参照:エネピ公式サイト「あんしん保証の詳細」ページはこちら>>「プロパンガスの料金が高い」とお悩みの方は、中堅~大手の優良ガス会社から納得できる会社を紹介してもらえます。手続きなどの面倒な作業もすべて代行してもらえ、すべて無料なのでぜひご相談ください。詳しい内容はこちら⇒エネピの口コミ・評判・特徴・対応エリア・保証サービスまとめ\ユーザー利用者数No.1/【エネピ】の公式サイトはこちら
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  • ガス管の耐用年数は何年?ガス管の交換・撤去などについて
    ガス管の耐用年数は何年?ガス管の交換・撤去などについてプロパンガスの耐用年数と契約期間は密接な関係があり、その関係はガス料金にも影響します。耐用年数と契約の内容をよく理解すれば、不利な契約や違約金、高すぎるガス料金を支払わずに済むかもしれません。 プロパンガス配管の法定耐用年数は15年国税庁のホームページにはガス設備の法定耐用年数は15年と記載されています。プロパンガス契約は自由契約ですので、ガス設備の耐用年数を法定耐用年数に合わせて15年とする必要はありませんが、プロパンガスには配管などのガス設備が含まれますので、耐用年数を15年とする会社が多くなっています。(最長で15年)材質や環境にもよりますが、プロパンガスのガス管の寿命は25年以上であることが多くなります。法定耐用年数は実際のガス管の寿命という観点よりも、税の徴収という観点から決定されています。そのため、法定耐用年数は実際の耐用年数よりも短くなります。(国税庁HP 耐用年数(建物・建物附属設備)より抜粋)法定耐用年数と契約期間の関係プロパンガスの耐用年数が問題となるのは、ガス設備の無償貸与を受ける場合です。ガス設備の無償貸与を受けると、一定期間は無償貸与を行うガス会社のガスを使い続けなければなりません。この一定期間はガス設備の償却期間となりますが、この償却期間はガス設備の法定耐用年数となることが一般的です。よって、ガス設備の無償貸与を受けると、最低でも15年は無償貸与を行ったガス会社のプロパンガスを使い続けることが必要です。この期間内にガス会社を変更すると、未償却分のガス設備費用を解約違約金として徴収されるので注意が必要です。 プロパンガスの契約期間が20年の場合は?プロパンガス設備の無償貸与を受けている場合で、設置した会社のガスの使用の継続が20年義務付けられている場合には、ガス設備の設置から20年未満で解約した場合は違約金を払わなければならないという不利な条件を押し付けられています。プロパンガス契約は自由契約なので、無償貸与の契約期間が20年でも直ちに違法であることにはなりません。ただし、仮に裁判になった場合、ガス設備の法定耐用年数が15年であるところ、20年の契約期間を設けることは不適当であるとして会社側が負けます。もし、プロパンガス設備の無償貸与契約の契約期間が15年以上であれば、ガス会社に契約期間を法定耐用数である15年に短縮するように相談をしてみるとよいでしょう。プロパンガス切り替えでかかる費用|撤去費用・解約違約金も必要?プロパンガス切り替え工事の際に発生する撤去費用は無料となるのが原則です。しかし、解約する際に違約金が必要になったり、15,000~20,000円ほどの撤去費用が必要になったりする場合もあります。2017年6月からプロパンガス契約の内容の説明が義務化されている2017年6月からプロパンガス会社は、利用者とガス供給契約を締結する際に、その契約内容を利用者に開示しなければならなくなりました。今までは、なんとなくガス料金が高いなあと思いつつ、ただ請求されるままに料金を支払っていた消費者も、それがガス会社の不正が原因である場合、それを正すことができます。 例えば、プロパンガスの設置費用をガス会社が負担し、利用者が支払うガス料金に転嫁して回収する場合、その内容とその負担額の利用明細書への明記が義務付けられます。(詳細は⇒資源エネルギー庁「液化石油ガスの小売営業における取引適正化指針」)今後、プロパンガスの初期費用をガス会社が負担し、法定耐用年数にわたり毎月のガス料金に上乗せして回収する場合、利用者が、その旨と毎月の負担額が分かるようになります。よって、例えば10万円程度の工事費を30万円として計上し、それに利息を付けて、毎月のガス料金に上乗せするようなごまかしをガス会社がすれば、利用者にばれます。プロパンガス供給契約と同時にする「設備貸与契約」には要注意都市ガスの初期費用は、都市ガスの本管から自宅までガス管を設置する必要がありますので、最低で15万円、多ければ30万円と言われています。一方、プロパンガスの場合には、供用開始のために、都市ガスのような大掛かりな工事は不要ですので、初期費用の相場は10万円程度と言われています。プロパンガスの供給契約をする場合、同時に「設備貸与契約」契約も締結するのが普通です。これは、プロパンガスの初期費用を無料とする代わり、その費用を毎月のガス料金に上乗せし、一定期間にわたり「設備料」としてガス会社が利用者から徴収するというものです。プロパンガスの利用者の方は、ガス会社から提示される設備貸与契約書をよく見て、初期費用の金額や、設備料が徴収される期間、設備料の金額を、確認しておく必要があります。初期費用の相場は10万円程度、設備料が徴収される期間は法定耐用年数(10年~15年)、ですので、契約書の内容が上記と大幅に異なる場合、ガス会社に問い合わせるとよいです。現在、プロパンガスの初期費用を無料とし、設備料を毎月のガス料金に上乗せし請求する場合、その旨及び設備料の金額をガス会社が利用者に説明することが義務化されています。プロパンガスの利用者は、ガス会社の設備貸与契約に関する説明をよく聞くことで、自分のガス料金が誤魔化されていないかどうかを、チェックできます。長年にわたり不当な価格協定を結んできたプロパンガス業界の特徴についてプロパンガス料金では、大手ガス会社と傘下の零細ガス会社が価格協定を結ぶとか、お互いに顧客を奪わないようにするなどの独自の慣習があり、それが低価格化を阻む原因となっています。零細企業が占めるシェアが高いこともこの業界の特徴です。プロパンガス設備の耐用年数が経過してもガス料金が下がらないスマートフォンを使った利用料金のように詳細を出さなくてよかったガス料金ですが、2017年6月の法改正で詳細を記載することが必要になりました。これは利用者にとっては大きな進歩です。 プロパンガスのメーター・圧力調整器・ガス配管などのガス設備の設置費用は毎月のガス料金に上乗せされて請求されるのが原則です。ガス設備の法定耐用年数は15年ですが、契約期間が15年を経過してガス会社の設置費用の回収が終わってもほとんどの場合ガス料金が下がりません。携帯電話料金だと毎月支払う料金の中に端末料金の月賦払い分が上乗せされていて、12ヶ月とか24カ月の返済期間が終了して支払いが終わると、料金が下がるのが原則です。一方、プロパンガス料金にも毎月支払う料金の中にガス設備代金の月賦払い分が含まれていますが、その支払いが終わってもガス料金は下がらないのが原則です。どうしてプロパンガスは設備費用回収しても料金が下がらないか携帯料金の方は非常に詳細な料金内訳が消費者に公開されているので、毎月支払う料金の中に含まれている端末代金は消費者に一目瞭然です。契約時に端末代金をどのくらいの期間で回収するかの説明も行われていますので、消費者はいつ頃になると端末料金の返済が終わるのかも把握しています。端末代金の返済期間が経過してその支払いが終了した後も携帯料金の中に端末代金が含まれて請求される場合には、消費者が必ずクレームをつけるでしょう。従って、端末代金の返済期間が終了した後には携帯料金はその分必ず下がります。一方で、プロパンガスは非常におおざっぱな料金内訳しか公開されません。つい最近(2017年6月)になってようやくプロパンガス料金の中に設備費等が含まれる場合には、その内容を消費者に伝えることが義務化されたばかりです。2017年6月の法改正ではプロパンガス料金の請求用紙には基本料金と従量料金を区別して記載することも義務化されました。法改正以前は単に「今月は〇〇〇円を請求いたします」とのみ記載された、料金の内訳を全く表示しない請求書を使っても全く問題はありませんでした。プロパンガス料金の中に設備費用(携帯電話の場合の端末代金)が含まれている場合に、その金額が検針票や請求書に記載されないと、消費者はその金額が把握できません。その結果、消費者は、プロパンガスの設備費用の返済期間が終了したのかどうかということや、返済期間が終了した場合にどのくらい料金が下がるのかということが分かりません。プロパンガスの設備費用の回収が終わっているにもかかわらず、ガス会社が設備費用の上乗せ分を請求し続けても、消費者はそのことに気が付かないしクレームを入れることもありません。よって、設備費用の返済期間(法定耐用年数の15年とするところが多い)が経過しその費用の回収が終わっても、その分の料金引き下げを行わないガス会社が多くなります。これがプロパンガスは設備費用の回収が終わっても料金が下がらない理由になります。プロパンガス料金の内訳表示が携帯電話並みに詳細になれば、ガス設備の代金回収が終わってもガス会社が代金を請求し続けるという不合理なことは行われなくなるでしょう。2017年6月法改正で設備費用等の明示が義務化2017年6月の液化石油法の改正では、プロパンガス料金の中に基本料金・従量料金の他に設備費用等が含まれている場合、その内容を消費者に伝えることが義務化されました。(詳細は⇒資源エネルギー庁「液化石油ガスの小売営業における取引適正化指針」)今後は、プロパンガス料金の中にガス供給設備の設置費用の月賦返済分等の設備費用が含まれていれば、その金額を消費者が把握できるようになり、ガス供給設備の法定耐用年数(15年)が経過しその費用の回収が終了してもガス会社がその費用の上乗せ分だけ料金を引き下げない場合、消費者がクレームを入れやすくなります。プロパンガス料金も携帯電話料金のように設備費用(端末代金)に関して詳細に表示されるようになれば、設備費用の回収が終了すればその分料金が下がるようになるでしょう。その意味ではプロパンガス料金に設備費用が含まれる場合にはその表示を義務付けた2017年6月の法改正は大きな進歩と言えます。携帯電話の利用料金なみの透明化でプロパンガスの公正化を図る携帯電話会社のNTTドコモの月々の料金の仕組みは、次のようになっています。月々の料金総額=基本プラン+端末代金+付加サービス代金-割引キャンペーン(基本プランの金額は基本料金+携帯電話の使用量に応じた従量料金で構成されます。)NTTドコモの携帯電話を初めて使う場合、端末(携帯電話)代金を初回にまとめて支払う方法と12カ月で分割払いする方法、24カ月で分割払いする方法が選択できます。毎月支払う料金のうち、端末代金の分割払い分がどのくらい含まれるのかが分かると安心できますし、端末代金を払い終わると料金が下がることが確実です。プロパンガス料金についても、毎月のガス料金のうちにガス供給設備の設置費用の分割払い分が含まれている場合には、携帯電話料金のようにその金額を明示すべきでしょう。そうすれば消費者はガス供給設備の費用を支払いを終えた後に、プロパンガスの料金の引き下げをガス会社に要求できますし、そのガス会社がその要求に従うことは当然です。それが現在のプロパンガス会社は、基本料金の中にガス設備費用の分割払い分が含まれていてもそれを表示しないで請求書を切ります。この場合には、消費者は基本料金の中にガス設備代金が含まれているのかどうか、また含まれているとした場合どの程度の金額になるかということが全く分かりません。消費者がそのことを分からないことをいいことにプロパンガス会社が不当に高い基本料金を請求して、暴利をむさぼることは簡単なことです。大手携帯電話会社が激しい競争を行うことでサービス向上が進んでいる携帯電話業界ではこのように料金の透明化が実現しています。一方で、古い体質のプロパンガス業界では2017年6月になってようやく、基本料金と従量料金を区別した請求書を消費者に渡すことが義務化されたばかりです。今後プロパンガス料金の透明化が進んで携帯電話会社並みになればプロパンガスより公正なものになるでしょう。プロパンガス料金に関する法改正で料金が透明化され料金が下がる2017年6月に液化石油法の改正でプロパンガス料金の透明化が実施されます。これによって利用者がプロパンガス会社の不正な値上げを見破ることが容易になり、悪徳なプロパンガス会社が利用者が知らないことに付け込んで料金を誤魔化すことが難しくなります。
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  • プロパンガスを節約する5つの方法|お風呂・キッチンなど
    プロパンガスを節約する5つの方法|お風呂・キッチンなど大幅にガス料金を節約したい場合には、都市ガスに変えたりオール電化に変えたりする方法が有効です。 プロパンガスを節約する方法としては、お風呂やキッチンでガスの使用量を削減することがまず思いつきます。しかし、生活スタイルなどがあるため、なかなか難しいものです。しかも、節約は長続きしなければ意味がありません。しかも、ガス料金の節約となると、家族を巻き込むことになりストレスが増えてしまう場合も。おおもとのガス料金を見直すということが簡単な場合もあるのでみていきましょう。他のプロパンガス会社に乗り換えて節約する方法持ち家の方で1番にしてほしいのは、プロパンガス会社の他社への乗り換えです。しかし、アパートやマンションや借家といった借りている家の場合は、大家さんがいるので難しい場合があります。 現在契約しているプロパンガス会社をより安くプロパンガスを提供してくれる別のプロパンガス会社に変更する方法でも、比較的簡単に大幅にガス料金を値下げできます。都市ガスに乗り換える方法でも、簡単にガス料金を大幅に下げることができます。しかし、都市ガスに切り替える方法は、原則として、都市ガスの本管が自宅のそばまで来ている場所にお住まいの方しか利用できません。また、自分の住んでいる市区町村内に都市ガス会社がない場合には、この方法は絶対に利用できません。利用者が制限されていることが、この方法の最大の難点です。一方、オール電化にすることでガス代を節約する方法は、住宅で大規模な工事が必要になり、手間や費用がかかり、結構大変です。現在契約しているプロパンガス会社の料金が高いと思う場合、適正な料金でガスを供給してくれる別のガス会社に契約先を変える方法は、意外と簡単にガス料金の節約ができます。別のプロパンガス会社に乗り換えて料金を下げる方法は、利用者が限定されている都市ガスに変えたり、費用がかさむオール電化に変えたりする方法よりも、現実的かつ効果的です。インターネット上には、ガス料金を節約するために、プロパンガス会社を切り替えることを支援するプロパンガス料金料金比較サイトがたくさんあります。(詳細は⇒http://プロパンガスは安くなる.com/mitsumori/)こういったサイトを使えば、意外と簡単に、より安くプロパンガスを提供してくれるガス会社を見つけることができます。プロパンガスで多い契約トラブルプロパンガスの契約トラブルで実際に多いのが、こういった「契約した時は安かったけれど、半年で急激な値上げをされる」という問題です。(国民生活センターの記事はこちら⇒)プロパンガスの料金比較サイトの「エネピ」は、不当な値上げがないように監視してくれる、「エネピあんしん保証」があります。ご契約後に万一「値上げ行為」があった場合はガス会社との連絡対応サポートさらにご契約後1年以内の「値上げ」はいかなる理由があっても差額分相当を補償参照:エネピ公式サイト「あんしん保証の詳細」ページはこちら>>「プロパンガスの料金が高い」とお悩みの方は、中堅~大手の優良ガス会社から納得できる会社を紹介してもらえます。手続きなどの面倒な作業もすべて代行してもらえ、すべて無料なのでぜひご相談ください。詳しい内容はこちら⇒エネピの口コミ・評判・特徴・対応エリア・保証サービスまとめ\ユーザー利用者数No.1/【エネピ】の公式サイトはこちら都市ガスに乗り換えてガス代を節約する方法都市ガスが利用できる地域ならば、切り替えに費用はかかりますが、プロパンガスよりも安くなるのでおすすめです。 4人家族が1か月生活するのに必要な熱量は約48万kcalですが、この熱量を生み出すのに、プロパンガスでは約20m3、都市ガスでは約40m3必要になります。ガス使用量が1月当たり20m3のプロパンガスの平均的な料金は12,131円です。一方、ガス使用量が1月当たり40m3の都市ガスの平均的な料金は5,670円です。同じ熱量でも都市ガスの方が約6,400円も安くなります。プロパンガスと都市ガスはどっちが安い?プロパンガスと都市ガスの4つの違い初期費用を考慮した場合でも、ほとんどの場合がプロパンガスよりも都市ガスの方が安くなります。東京都在住の4人家族を想定した場合、1か月分の平均ガス料金がプロパンガスが12,131円、都市ガスが5,670円で、都市ガスの方が約6,400円も安くなります。都市ガスが使える地域でプロパンガスを使っている場合には、都市ガスに乗り換えることによって、ガス料金を大幅に減らすことができます。プロパンガス料金は都市ガス料金と比較して約1.6倍高いと言われています。逆をいえば、1-1/1.6=約0.38ですので、都市ガスはプロパンガスより約38%も安いということです。都市ガスからプロパンガスに切り替えることができれば、約4割近くもガス料金を節約できますので、もし可能であれば、この方法が最も簡単にガス代を節約できます。オール電化に乗り換えて節約する方法都市ガスが利用できる地域は、大都市など一部に限定されていますが、オール電化の場合には、都市ガスよりも利用できる地域がはるかに大きくなります。 オール電化にした場合平均的な電気代は年間190,868円一般家庭の電気・ガス・灯油代平均額の合計額は年間223,812円オール電化の方が年間で約33,000円安くなります。従って、都市ガスが利用できない地域にお住まいの方でも、オール電化に切り替えることによって、都市ガスに切り替えた場合ほどではないにしても、比較的大きな金額を節約することができます。(詳細はこちら⇒https://enechange.jp/articles/saving-gas-cost)これまでプロパンガスを使っていて、オール電化にいきなり変更するのは少しハードルが高いかもしれません。そういう方は、ガスガスコンロだけをIHクッキングヒーターに変更してみるところからはじめることをおすすめします。ガスコンロをIHクッキングヒーターに切り替えた場合はどうなるか私は東北の秋田県の南部に位置する雄勝郡羽後町に3人家族で住んでいます。自宅のエネルギーは、お風呂と暖房は灯油を使い、ガスコンロはプロパンガスを使い、それ以外は電気を使っています。私の自宅ではプロパンガスはガスコンロにしか使っていませんから、ガスコンロをIHクッキングヒーターに切り替えれば、プロパンガスは使わないで済みます。お風呂と暖房は灯油を使っていますので、ガスコンロをIHクッキングヒーターとすればオール電化が実現するというわけではありませんが、プロパンガスを使わなくなれば、少なくとも電気とプロパンガスでの基本料金の2重払いは避けることができます。IHクッキングヒーターにもいろいろな種類があり、また、使い方によっても消費電力は異なってくるので、一概には比較できませんが、以下では、おおよそのところで、ガスコンロをIHクッキングヒーターに切り替えた場合の料金を比較してみます。ガスコンロをIHクッキングヒーターに切り替えた場合の料金を比較プロパンガス1㎥当たりの熱量は24,000kcalと言われています。一方、電力1kWhの熱量は860kcalなので、プロパンガス1㎥の熱量は電力約28 kWhに相当します。仮に、私がガスガスコンロをIHクッキングヒーターに切り替えて、プロパンガス会社との契約を解除した場合、2018年7月分の光熱費は5,628円削減されます。一方、IHクッキングヒーターを使うため電気料は上がります。消費電力は4.8㎥×28kWh/㎥=134.4kWh増加します。電気料金は1kWh当たり約28円(300kWh超分)なので、IHクッキングヒーター使用による電気料の増額分は3,763円です。この切り替えによって、家庭の光熱費は1月当たり5,628円-3,763円=1,865円、年間では22,380円節約できます。プロパンガス会社を適正料金でガスを提供する会社に切り替えた場合の節約分が年間で25,248円、一方、プロパンガスをIHクッキングヒーターに切り替えた場合で年間22,380円なので、ガスを電気に切り替えても結構な金額が節約できます。お風呂でのプロパンガスの節約方法お風呂でのプロパンガスの節約方法は、まず、浴槽のふたをこまめに閉めることです。2014年の2人以上世帯の1年間のガス料金の平均値は68,510円ですが、浴槽のふたをこまめに閉めるだけで、ガス料金が年間2,400円ほど節約できます。数人でお風呂を利用する場合には、1人1人が間を置かずにお風呂に入ることで追い焚きの回数を減らすことができます。1日1回追い焚きの数を減らせば、年間約1,800円のガス料金の節約が可能です。シャワーを使う場合でも、シャワーを出しっぱなしにしないで、まめに水を止めることでガス料金を節約できます。1日1分間、シャワーを使う時間を減らせば、年間約1,750円のガス料金の節約が可能です。(詳細はこちら⇒https://enechange.jp/articles/saving-gas-cost)お風呂でのプロパンガス節約の具体的な方法お風呂やシャワーで使用するプロパンガスの使用量は、家庭全体でのプロパンガス使用量の75%を占めると言われています。従って、ご家庭でできるプロパンガスの節約方法の中心は、お風呂やシャワーで使うお湯の量を減らすことでプロパンガスの料金を下げることです。給湯器で使用するプロパンガスを節約する方法には以下の4つの方法があります。節水シャワーへッドを利用する自動お湯張機を設置して、お湯の溜めすぎを防止するバスタブのふたをこまめにする習慣をつけるお風呂は追い焚きよりも入れ直しがお得節水シャワーへッド製品にもよりますが、シ節水ャワーヘッドを利用すると、約40%~60%の節水効果が期待できます。節水効果が期待できるということは、当然、使用するお湯が減るわけですから、プロパンガス代を節約できます。節水シャワーヘッドを利用したプロパンガスの節約方法は、シャワーヘッドを交換するだけなので非常に簡単です。お風呂のお湯で体や頭を洗う方もいると思いますが、湯船に必要以上にお湯を溜めこむと、無駄なプロパンガスを使ってしまいます。自動お湯張り機自動お湯張り機を設置して、一定以上の量のお湯がお風呂に溜まると、自動的にお湯が止まるようにしておけば、無駄なお湯を溜めてしまうことはありません。「お湯を出しっぱなしにして止めるのを忘れてしまった」ということはよくありますが、自動お湯張り機があると、そういった場合でもお湯が自動的に止まるので安心です。バスタブのふたバスタブのふたをこまめにする習慣も、プロパンガスを節約する基本となります。特に冬季にバスタブのふたを開けっぱなしにすると、お風呂のお湯の温度が急激に下がり、元の温度に戻すために、余計にガスを使わなくてはなりません。バスタブをこまめに閉めて、必要以上にお風呂の温度が下がらないようにしておけば、プロパンガスの節約につながります。追い焚きは避けるお風呂は冷たい水を温めてお湯にするよりも、最初から温水を湯船に張る方が使用するガスの量を節約することができます。一度冷たい水をバスタブに入れ、それを暖める方法が一番ガスを使いますが、追い焚きもあまり効率が良くありません。自動お湯張り機などを活用してお湯の出しすぎに気を付ければ、追い焚きなどよりも、お湯の入れ直しの方がプロパンガスをより節約できます。キッチンでのプロパンガスの節約方法調理をする際に、蒸し鍋や鍋蓋を利用することで、ガスガスコンロを使う時間を短縮すれば、ガス料金を節約できます。東京ガスの試算によると、蒸し鍋や鍋蓋を利用することで、年間で約3,400円のガス料金の節約が可能です。1つの鍋で野菜と麺類を同時にゆでるとか、肉や野菜のゆで汁でスープを作るとかして、1つの鍋で同時に調理することで、東京ガスの試算によると、年間で約1,300円のガス料金の節約が可能です。資源エネルギー庁の試算によると、ガスガスコンロで使う火を強火から中火にし、炎がなべ底からはみ出ないようにする、鍋の水滴を府切ってから使う、底の平たい調理器具を使うなどによって、年間で約430円のガス料金の節約が可能になります。(詳細はこちら⇒資源エネルギー庁「家庭の省エネ徹底ガイド」)関連記事プロパンガス切り替えでかかる費用|撤去費用・解約違約金も必要?災害に強い?プロパンガスが地震・洪水・大雪で止まった時の対処法
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  • プロパンガスとオール電化を比較!どっちが安い?メリット・デメリット
    プロパンガスとオール電化を比較!どっちが安い?メリット・デメリット昼に使用する電力量が多いと、電気代が高くなる傾向がありますが、それでもランニングコストはプロパンガスを上回ります。ただ、オール電化は工事費などの初期費用が約40万~70万円くらいはかかります。 オール電化は、機能面や安全面でプロパンガスより優れています。料金に関しては、毎月支払う基本料金を一本化できる点で、プロパンガスより安くなります。1kwh当たりのエネルギーコストについて1kwh(キロワットアワー)は、電力料金を計算する際の単位で、この電力は、だいたい、電気ストーブやホットプレートなどを1時間使い続けた時の電気の使用量となります。プロパンガスとオール電化のどっちが安いかを比較する場合には、1kwh当たりのエネルギーコストが基本概念となります。 1kwh当たりのエネルギーコストプロパンガス(LPガス)  21.21円(発熱量は24,000kcal/m3)スマートライフ(昼)     25.33円スマートライフ(夜)     17.46円ちなみに、都市ガスは、12.10円/1kwhとなります。(詳細は⇒エネチェンジ「オール電化とガスはどっちがお得!?」) このデータだけ見ると、昼の時間帯は、プロパンガスの方が料金が安く、夜の時間帯はオール電化の方が料金が安いことになります。オール電化の方が基本料金が安くなる一般家庭での熱源は、ガスと電気を併用するのが普通です。オール電化とは、一般家庭での熱源の一切を電気で賄う方式のことを言います。ガスと電気を併用すると、毎月、ガスと電気の基本料金を支払う必要があります。プロパンガスの毎月の基本料金は、都道府県やガス会社によっても異なりますが、金額は1,500円~2,600円程度です。関東地区の場合、平均で1,584円となっています。(詳細は⇒プロパンガス料金消費者協会「プロパンガスの基本料金」)一方、東京電力によると、平均的なガス併用住宅は30A契約、基本料金は約842円です。平均的なオール電化住宅は6KVA契約で基本料金は約1,296円です。東京都の一般家庭を想定した場合、ガスと電気を併用する場合の毎月の平均的な基本料金は1,584円+842円=2,426円です。他方、オール電化の場合の毎月の基本料金は平均で1,685円です。基本料金を一本化している分、オール電化の方が差し引きで毎月741円お得なことになります。(詳細は⇒https://enechange.jp/articles/gas-electricity-compare)プロパンガスとオール電化の1月当たりの料金の比較一見ガスよりも高く感じますが、その差は3,105円。一般家庭の電気代の平均が11,000円前後なので、トータルではオール電化のほうが安くなります。 東京ガスによると、一般家庭でのガス平均使用量は32m3/月です。また、一般社団法人・プロパンガス料金消費者協会によると、東京都のプロパンガスの基本料金は1,500円、従量単価が280円/m3。よって、平均的な家庭のガス料金は1,500円+32m3/月×280円/m3=10,460円となります。この他、併用して使用する電気の電気料金も発生します。一方、東京電力によるとオール電化住宅の電気平均使用量は660kwh/月となっています。この使用電力だと6VKA契約となり、基本料金が1,685円/月、従量単価は夏期で約18円となりますので、オール電化住宅の1月当たりの電気料は1,685円+660kwh/月×18円=13,565円となります。プロパンガスとオール電化の比較料金面ではガス料金がかからない分、オール電化のほうに軍配が上がりました。次は料金以外の面で比較してみます。プロパンガスとオール電化のどちらが安全か安全面ではオール電化、復旧の速さではプロパンガスのほうがメリットがあります。 プロパンガスは、ガス漏れや不完全燃焼といったリスクがあります。また、調理等には火を使いますから、火事の危険が高くなります。オール電化の場合には、ガスを使いませんし、HIクッキングの場合、火を使わないので、その点でも安全です。一般的には、オール電化の方がプロパンガスよりも安全性が高くなります。ただし、災害復旧という観点からは、プロパンガスはガスボンベをセットし直すだけで使えるようになるので、災害発生後、すぐに熱源が得られるという意味においては、プロパンガスの方に分があります。プロパンガスとオール電化のどちらが機能的か暖房ではプロパンガス、調理でのお手入れではIHクッキングヒーターに軍配が上がります。 暖房で部屋を暖める場合には、ガスファンヒーターは起動が早く出力も大きいため、より早く温まります。オール電化にしてエアコンで部屋を暖める方式だと、部屋が十分に暖まるまでに時間がかかりますので、特に冬の寒さが厳しい地域では大変です。調理に関しては、オール電化にするとIHクッキングとなりますが、IHクッキングは、最近では機能が改善されてきているため、ガスガスコンロとほとんど遜色のない調理が可能となっています。料金の話を別にすると、IHクッキングの方が手入れが簡単な分、より優れているとも言えます。プロパンガスとオール電化を比較する際のポイントオール電化を考える場合には、いかにして、昼に使用する電力量を減らし、夜に使用する電力量を多くして、ランニングコストを下げていくかということが、重要なポイントとなります。 プロパンガスとオール電化を比較した場合、機能的にはオール電化の方がより優れています。光熱費の管理も、オール電化の場合、電気で一本化できますので、より簡素になります。しかし、オール電化の場合、導入時の工事費等の初期費用(40万円~70万円程度)がかかりますし、その後、ランニングコストが安くなることによって、初期費用を回収できると言っても、オール電化によってどの程度のランニングコストが削減でき、初期費用の回収までどの程度の時間を必要とするかについても、はっきりしません。電気を使う時間が昼に集中すると、仮に毎月の基本料金を一本化できたとしても、ランニングコストもオール電化の方がプロパンガスより高くなります。オール電化の方が機能的に優れているので、料金がオール電化の方が高くなっても問題はないのですが、あまり高すぎると、やはり、プロパンガスの方がよかったという話になります。東日本大震災後オール電化のメリットは小さくなる東日本大震災(2011年3月11日)発生前はオール電化が一時ブームになっていましたが、震災による原発事故で電力料金が約35%値上げされました。上記の計算例では、標準的な世帯の1か月あたりのプロパンガス料金の平均金額は10,460円で、オール電化住宅の標準的な世帯の1か月あたりの平均電気料金は13,565円です。これだけみるとプロパンガス使用世帯ではプロパンガス料金の他に電気料金もかかりますから、オール電化の方が随分と料金が安いことになります。ただし、オール電化の場合には初期費用が100万円程度必要ですし、エコキュートの耐用年数が短く故障も頻繁に起こるのでメンテナンス費用が結構かかります。長期的な視点で考えた場合、プロパンガスを使用したほうが安いのかオール電化にした方が安いのかははっきりしません。電力料金が上昇した現在のオール電化が置かれた状況震災前の電気料金が安かった時期にはオール電化の方に分がありましたが、震災で電力料金が上昇した後は、どっちが安いかは微妙になってきました。さらに、大震災では自宅にボンベを取り付けるだけで使用可能になるプロパンガスがすぐに復旧したのに対して、オール電化の復旧には時間がかかりました。震災が起こったのは2011年3月11日ですが、プロパンガスが完全復旧したのが4月21日、電力が完全復旧したのが6月18日となっています。(詳細は⇒東日本大震災で発覚した-ライフライン復旧スピードの全貌)東日本大震災以降も度々災害が起こっていますが、そのために災害に強いプロパンガスのメリットは大きくなっています。その反面で家庭のエネルギーをすべて電力で賄うオール電化は災害等で電気が止まると、家庭内のエネルギーがすべて止まってしまうのでリスクが大きくなります。東日本大震災後は電気料金の上昇と災害時のオール電化のもろさが認識されたため、オール電化ブームが終わって、プロパンガスが再評価されています。プロパンガスが競争力を維持するためには料金適正化が必要オール電化でソーラーパネルを設置している家庭で、蓄電池や電気自動車がある家庭ならばメリットも多いでしょう。もちろん、プロパンガスや都市ガスを利用した方がメリットが多いという方もいます。各家庭でピッタリの方法を考えていきましょう。 東日本大震災後の電気料金の値上げでオール電化ブームは去りましたが、オール電化の普及はプロパンガス業界に大きな影響を与えたと考えられます。オール電化は災害に弱い点や初期費用が高い(100万円程度)点やメンテナンス費用が高いなどのデメリットがあります。震災後の電力料金の値上げがあった後の比較でも、上記例のとおり1か月のオール電化の平均的な電力料金は13,565円で、プロパンガスの1か月の平均料金は約10,460円です。プロパンガスを使う世帯だとこの他にも電気料金(基本料金+重量料金)がかかり、結局はプロパンガスのほうが高くなります。オール電化は初期費用やメンテナンス費用が高いので、プロパンガスが多少高くても競争力がありますが、あまりガス代が高くなるとプロパンガスの競争力がなくなります。例えば上記のプロパンガス料金は(一社)プロパンガス料金消費者協会が提唱している適正単価を使っていますが、これを東京都の平均単価で計算し直してみます。石油情報センターが公開している2018年6月の東京都のプロパンガス料金の平均値は基本料金が1,699円、従量単価が506円/㎥です。よって、1か月のガス使用量が32㎥の平均世帯の平均ガス料金は1,699円+@506円×32㎥=17,891円です。プロパンガスの平均料金で計算すると、この世帯の1か月あたりのプロパンガス料金はガス料金だけでオール電化をはるかに上回ります。プロパンガス適正料金(10,460円/月)であればプロパンガスを使ってもよいが、平均料金(17,891円)であればオール電化に切替えたいという人が続出するのは明白です。プロパンガスが今後も消費者に選択され続ける(オール電化に対して競争力を維持していく)ためには、プロパンガス料金の適正化が行われることが不可欠であると言えます。オール電化や太陽光のことも、プロパンガスのことも比較して決めたいという方は電気・ガス料金の高精度シミュレーションができるタイナビスイッチがおすすめです。プロパンガスでの保証はもちろん、すぐに無料診断をすることが可能です。様々なサイトで比較しなければならないことが、一カ所でできるのはこのサイトの大きなメリットだということがわかります。プロパンガスの適正料金とは何か?|適正料金の調べ方教えますプロパンガスの適正料金とは、プロパンガスを供給するガス会社の利益の大きさを安定経営に必要な最低限の水準とした場合に成立するプロパンガスの料金のことを言います。この適正料金のおかげで自分が毎月支払うガス料金が高いのか低いのかが分かります。
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  • プロパンガスとLPガスは同じ?ブタンガスとの関係性
    プロパンガスとLPガスの違いは?一般的にプロパンガスのことを、LPガスと言ったりします。では、プロパンガスとLPガスは一体どこがどう違うのでしょうか?LPガスの正式名称は、液化石油ガスです。石油精製の過程で発生するガスや天然ガスの一種の中には、常温で圧力をかけると簡単に液化できるものもあります。そのうち、プロパンを主体とするものをプロパンガス、ブタンを主体とするものをブタンガスといい、合わせて液化石油ガス『LPガス』といいます。 ここでは、それぞれの違いについて解説していきます。プロパンガスとブタンガスを合わせたものがLPガスLPガスの正式名称は、液化石油ガスです。そのうち、プロパンを主体とするものをプロパンガス、ブタンを主体とするものをブタンガスといいます。これらを合わせて液化石油ガス『LPガス』といいます。なお、ガスをGと表現して、LPガスをLPGと言ったりもします。プロパンガスは、一般家庭に幅広く普及しているので、非常に有名ですが、一方、ブタンガスは、あまり聞きなれないガスの名前です。ブタンガスは主に、カセットガスコンロやライターの燃料やエアゾールの噴射剤といったものにも利用されています。LPガスといった場合、それはプロパンガスとブタンで構成されるので、プロパンガスは必ずLPガスですが、LPガスは必ずしもプロパンガスであるわけではありません。プロパンガスとLPガスの違いはこのようになります。結局プロパンガスとブタンガスの違いは?プロパンガスとブタンガスどちらも常温では気体なのですが、圧力を加えることで液体にな変化します。そういうことで、『プロパン(沸点-42℃)』と『ブタン(沸点0℃)』は【液化石油ガス】と呼ばれています。この2つは、もともと混合物として存在しているのですが、蒸留によりプロパンとブタンに分けられてボンベに詰めて利用されています。沸点が低いプロパンは常温で液化させるのに対して、ブタンよりも高い圧力が必要です。ですので保存する容器も頑丈でなければいけませんし、ガスの圧力も高いので取り扱いに注意する必要があります。ブタンはと言うと、常温で液化させるのに低い圧力で液化できますが、沸点が0℃のため、寒冷地ではボンベ内の圧力が大気圧よりも小さくなるので、ガスがでなくなってしまいます。プロパンガスは強い火力を大量に使う家庭用のガスブタンガスはカセットガスコンロやガスライターといった、ガス圧が低くて火力が弱くても問題の無いもの こういった用途の違いがあるということです。プロパンガスとブタンガスの共通点について都市ガスはメタンガスによって構成されます。メタンガスは、-160度まで冷却しないと液化しないという性質があるため、気体のまま、地中に張り巡らされたガス管を通じて、直接各家庭に供給されます。一方、プロパンやブタンで構成されるLPガスは、常温で簡単に液化できるという特徴があります。このため、液体化してガスボンベに充填し、ガスボンベから各家庭にガスを供給します。ちなみに、LPガスを液化した場合には、気体としての体積の250分の1の体積となり、可搬性に大変優れています。また、都市ガス(メタンガス)は空気より軽いので万が一、ガスが漏れた場合でもガスは上空に上がってゆきますが、「プロパンガス」と「ブタンガス」この2つのガスは空気より重いのです。万が一、ガスが漏れてしまった時、部屋の床下近くに滞留するので、何らかの火種が飛んだ場合は引火して爆発する恐れがあります。プロパンガスとブタンガスの相違点について1m3のプロパンガスを燃やすと24,000kcalのエネルギーを得ることが可能です。一方、1m3のブタンを燃やすと31,000kcalのエネルギーが得られます。同じLPガス「液化石油ガス」でも、ブタンの方がプロパンガスよりも1m3当たりの発熱量が多いことになります。ちなみに、1㎏の液体ガスの発熱量は、プロパンガスもブタンガスも12,000kcalとなります。プロパンガスは主に家庭用・業務用として使用されます。一方のブタンガスは主に工業用として使用されており、用途も違います。一般の方になじみが深いLPガスはプロパンガス一般家庭で使用するガスガスコンロや給湯器に使われるLPガスはプロパンガスとなります。 よって、一般の方になじみの深いLPガスというのは「プロパンガス」なんですね。家庭用に使われる「ブタンガス」は、ライターやカセットに限定されており、主要な用途が工業用のため、一般の方になじみの深いものではありません。一般の方にとってのLPガスとは、「プロパンガス」のことを指すと思って間違いないでしょう。実際にプロパンガスのことを知らない人はほとんどいないのに対して、「ブタンガス」の方は逆にそれがLPガスの一種だということを知っている人は非常に少ないでしょう。プロパンガスについての基礎知識プロパンガス配管の法定耐用年数は何年?| 古くなれば料金下がる?プロパンガスの料金は原油の輸入金額に左右されて毎月変動するって本当?
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  • 空き家のプロパンガスは撤去した方がいい|理由・撤去費用
    空き家のプロパンガスは撤去した方がいい|理由・撤去費用空き家のプロパンガスは災害が起こると大変なのではずしておくことをおすすめします。 離れて住んでいた親が亡くなり、その親が住んでいた住宅に引き続き住む人がおらず、空き家となってしまうということがあります。その空き家にプロパンガス設備が設置されていた場合、その取扱いはどのようになるのでしょうか。空き家のガスボンベは外して撤去してもらう空き家のプロパンガスは、ガス会社に連絡して使用停止の手続きを行い、ガスボンベも撤去してもらうことが基本です。 大規模な地震が起こった時、空き家のガスボンベがそのままになっていると、ガス漏れが起こったりして、大変危険です。長期間空き家にする場合には、ガスボンベも外してもらうのが安全です。近頃は、頻繁に大規模な地震が起きますので、細心の注意を払うことが必要です。ガスボンベを撤去する際、違約金を請求される場合もある使用期間によっては違約金の支払いがある場合もあります。 新築住宅にプロパンガス設備を設置する際、ガスボンベから給湯器やガスコンロまでの配管は、ガス会社が無料で設置するのが原則です。ただし、厳密に言うと、配管にかかった費用は、毎月のガス料金に上乗せされて請求されます。使用期間が15年とか20年くらいになると、ガスの配管にかかった費用は、毎月のガス料金の上乗せ分の支払によって、ガス会社が完全に回収します。しかし、使用期間が短い場合、まだ、ガス会社が配管設置費用の一部しか回収していません。この段階で、使用停止してガスボンベを外してくださいというと、回収しきれないガス配管費用を違約金として請求される場合があります。空き家のガスメーターは外さなくてもよいメーターを撤去しなくても、ガスボンベを外しておけば、ガス漏れの心配がないので、大地震が来ても大丈夫です。 空き家のプロパンガス設備には、ガスボンベやガス配管の他、メーターもあります。メーターは外した方が良いのかどうかということですが、メーターを外した場合、ガス配管設備を設置したガス会社がどこの会社なのか分からなくなります。ガス会社がガス配管設備の費用をすべて回収している場合には、その設備をどこの会社が設置したかということは、分からなくてもよいでしょう。しかし、ガス配管設備を設置した会社が、その費用の全てを回収していない場合には、メーターを撤去されて、どの会社がその設備を設置したのか分からなくなると困ります。そういった理由で、空き家のガスメーターは、外さなくてもよいといえます。定期的に訪問する空き家のガスボンベはどうするか訪問頻度によって、ガスの使用状況はかわります。電気や水道は契約しておいても、ガスは解約するという選択をする方もいます。 1か月に1回程度定期的に訪問し、1泊2日程度で寝泊まりする空き家であれば、ガスボンベを付けたままにする必要があるでしょう。そのような場合には、セキュリティ会社や地域の不動産会社などが提供している空き家管理サービスを利用するとよいでしょう。空き家管理サービスの申込みをしておけば、大きな地震や台風などが起こった場合でも、担当者が適切な対応をしてくれるはずです。月々数千円の料金で利用でき、草刈りや清掃などのオプションもあります。こちらの記事に細かいことも記載してありますので参考にしてみてください。⇒空き家に特化した姉妹サイトです。「空き家になった場合のガスはどうする?普通の一軒家のガス代はいくらくらい?」関連記事災害に強い?プロパンガスが地震・洪水・大雪で止まった時の対処法プロパンガスを止められた!滞納・支払いが遅れた時の対処法
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